出せないファンレターを書いてしまったヲタクに聞いて欲しい一曲
涙の乗車券と手紙は未だ出せないまま
THE抱きしめるズ「I wanna be your boyfriend」/アルバム「I wanna be your boyfriend」収録
2時間かけて書いた手紙をボツにしてからずーっとこの曲が頭から離れない。
得意ってわけじゃないけど文章を書くのは好きだし、手紙を書くのも嫌いじゃない。
去年の春頃まではアニメ声優ヲタクもやってたんだけど、そっち系のイベントって必ず会場にプレゼントBOXがあるから行った時はほぼ毎回出してたと思う。
前日までに書くこともあれば行きの新幹線で書くこともあったし、会場近くに着いてからコーヒーを飲みながら書いたりすることもあった。次のイベントまで時間が空いてしまうときは事務所宛に郵送でも出してた。
あんまり悩みたくないし、そもそも読まれるかわからないから内容は結構適当。いや、適当ってわけじゃないんだけど、直近の簡単な感想とか、もし読まれても当たり障りないっていうか毒にも薬にもならないようなものにしてる。もちろん、気持ちはたくさん込めるけれど下書きとかはしない。長くても1時間もかかったことないと思う。読み返したりもしない。
前にどこかで「夜書いたことを翌日見返してから封をする」って話を聞いたんだけど、私は逆に書き直したりやっぱり出すの辞めようかなって思いたくないからその場で封もするし切手も貼っちゃう。ほんと、夜ってテンションあがって結構小っ恥ずかしいこと書いてるとはわかってるんだけど、それもありかな~って思うし、そういうときこそ本音の飾らない好きな気持ちを詰め込められてる気がするから。
その私が、2時間もかかった上に結局出すの辞めちゃった。
たぶん、特におかしなことは書いてないと思うし、他の人が読んでも「普通にファンレターになってるよ」って言ってくれると思う。
だけど、なんて言えばいいかわからないんだけど、とにかく「なんか違う。」
すぐに書き直そうかとも思ったけど、その気力も湧いてこなかった。
で、ふとこの曲のことを思い出した。
THE抱きしめるズの「I wanna be your boyfriend」
タイトルこんなんだけど、ガチ恋ソング?とかリア恋ソング?ではないと思う。
ずっと失恋ソングだと思ってて、それは間違ってないと思うんだけど。
今の、手紙を出せない自分にぴったりすぎる。
“涙の乗車券”…ではないけれどたくさんの思い出が詰まったチケットを同封して今すぐ出したいくらいなんだよ。
和らいだ季節の空気でさえも
思い出の色は消せないまま
だし
華やいだ都会の空気でさえも
あの頃の匂いは消せない
し。
そして、その先に続けてこう言いたい。
『これから先どんなに大きなステージに立とうとも、この夏の君だって消えないままなんだよ!』
勝手な解釈だけど「手紙を出せない」だけじゃなくて、この辺りがめっちゃドンピシャすぎて…
出さなかった手紙の中で、言葉にできなかった部分が表されてる気がする。
今でもぜんぜん別のことしてるのに浮かんでくるし、この前もうたた寝してて起きて意識がはっきりするかしないかで脳内再生されて、だけど同時にやっぱり時間が経って少しづつ薄れて忘れてきちゃってるのもわかって…だからこそどこかに書き残したりしたいのに言葉にならないし手紙も書けない。
この夏の君がどれだけ素敵でそれがどれだけの幸せをくれたか、ほんとはきちんと言葉にして手紙にして出したいけど。だけど、言葉にはならなくてて、でも私の中にはずっと消えないままだなって。うまく言えないけど。
あと、上でもちょっと書いたけどこのタイトルでありながらリア恋ソングぽくないのって
君が居てくれるなら素敵
今も君を想っているよ
の部分がこの曲を作詞作曲した抱きしめるズギタリスト、篠崎大河さんによる「I wanna be your boyfriend」の日本語訳のような気がしてるからかな。
昔どこかの誰かが月が綺麗ですねって訳したみたいだなってずっと思ってるんだけど。
だから「彼氏(彼女)になりたい」っていうよりももっと大きな意味での「好き」って感じがするなって勝手に思ってます。
ジャニヲタがオススメする〇〇曲みたいな記事をよくお見かけしておもしろいなって思ってたので、また何かあったら書きたいです。